ねこねここねこ

私は猫と触れ合ったことが無い。殆どといっていいほど、無い。従兄弟の家にいた猫とか、今までの人生25年のなかで、24時間も無いんじゃないかな。ペットショップで飾られている子猫を見ては可愛いと思うし、従兄弟の家も憎たらしいけれど可愛い。ぶにゃぶにゃしていて。もちろん人が撮る猫写真も大好きだ。でも、猫はきっと私のことを嫌いだと思うし、かわいい以上の、愛らしいとか、庇護欲みたいな気持ちはもてない。
そんな、私が、子猫を拾ってしまった。
体全体は白っぽく、耳と足の先だけ、茶色?こげ茶色をしている。小さな猫は頼り無さげに擦り寄ってくる。ふにゃふにゃとしていて、ぐ、と握ったら内蔵とかもうぐちゃぐちゃになってしまいそうで怖くて仕方が無い。でも私がいなくなったらこの猫は一体どうなるのだろうか、と考えると放り投げるわけにもいかない。
「てぶくろ」と旦那と私によって名づけられたそのこねこは伸びやかに、それはそれは伸びやかに動く。ふにゃふにゃなのに。もちろんてぶくろの名前は子猫の色から、そしてお互いが筋肉少女帯のファンであるところから付けられた。てぶくろは家の中を走り回り、にぃにぃと鳴く。まだにゃーとも鳴けない。早く、早く爪とぎとか、そういうものを買ってこないと私の家が汚される。明日にはかってこないと。とため息をついて目が覚めた。幸せなような、大変なような夢だった。