読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

いつかいこうね

「果たされないことなど大嫌いなの」

とカラオケで歌う彼女はベッドの上で僕に指を絡めてねぇつぎは動物園に行こうと話す。もう暖かくなったら動物園なんて臭くて行ってられないけれど、冬の動物園は寒々しくて悲しくなる。

下半身から来る快感に身をゆだねそうになって踏みとどまる。

夏になったら水族館に行こうね。タンクトップから出た肩が水槽に触れる、ひやっとした感触が大好きなの。と動きながら彼女は言う。だけど僕はスーツ姿の彼女としか会ったことがない。あぁ、たしかに水族館は彼女に似合うかもしれないなぁとぼんやり考えて、ぐっと体制を入れ替えた。

彼女の肩くらいの髪の毛がベッドに広がって、苦しそうに呼吸をする顔が目の前にあって、この人と海に行っておぼれていたら同じような顔をするのかと思いながら律動的に動く。あー、いいかも。これ。水族館の水槽の中に彼女がいて、ふわっと髪の毛も重力に逆らったりしてみて、どんどん苦しそうな顔になっていって、もちろん彼女が言った通り、タンクトップで、いいなぁ。それ。


いつかいこうね。