わたしなりのエターナルサマー。

「絶対にイワトビチャンネルは聞いたほうがいいですよ!!」
という友人の言葉に従い、私はその日、TVアニメ『Free!-Eternal Summer-』のWEBラジオ番組であるイワトビチャンネルESの7回を聞きながら帰途に就いていた。本当に素晴らしい回だった。
そう。私も実際放送を見ていたとき、百の「生きてる限り夏は何度でもやってくる. 最後の夏なんて存在しない」って言葉に涙ぐんじゃったんだよなぁって、そして宗介のキャラソン。うおおお泣ける。これは、熱い…!!

と思ってた時だった。

前を向いて歩いていた私の目の、本当にギリギリの左端にちらっとこっちを向いている笑顔が見えた。
帰り道にある、やっているかどうかよくわからない。本当に人が住んでいるかどうかも分からないスナックの前には、大きな机のようなごみのようなもので壁ができている。
その壁の上から、こっちを見ている笑顔を感じた。
こっちを向いている?今?深夜12時過ぎの暗い道でなんで私は笑顔だってわかった?

ここまで気づいたらもうだめだった。
ふくらはぎをぞわ、と駆け上る寒気と鳥肌。家までの距離は200mを切っている。

そもそも、壁の上なんて私には見えないのに、なんで目の端に、赤ちゃんのような年を取ったような。家までの距離は詰まってくる。後ろから誰も来る気配はない。そう「来る」気配はない。
なら「いる」気配は?

いる。
いや、そんなものいるわけがない。いるわけがないんだけど、家まであと100m。だめだこれは、家までついてこられたらいけない、と観念して私は勢いをつけて振り返った。


そこにはいつもと同じ、ただの帰り道が広がっていて、ちょっとほっとした。


だからわたし、オカルトの鉄則を破ったこと、気づいてないふりをした。
1.振り返ったらいけない
2.「気づいた」と気づかれてはいけない

そして、今思い出したんだけど、振り返ったとき私「右から」後ろを見ている。
「左目の端」に見えた笑顔は、まだ左後頭部にしっかり記憶されている。

見落としたかもしれないなぁ。